土方・土工とは?概要や仕事内容を解説!
土方・土工の概要や仕事内容を解説します!
建設現場に必要な土木作業員を土方(どかた)や土工(どこう)と呼ぶ事が多いのですが、実際にどのような仕事内容なのかを今回のコラムでご紹介いたします。
土方・土工とは
土方・土工は、土木工事に従事する労働者のことを指します。
主な業務内容は、建築現場での資材運搬や現場の下準備です。建設現場や道路整備、河川工事など、さまざまな現場に出向きます。
建設現場では、絶え間なく資材や機材が運び込まれます。そのような状況の中で、臨機応変に雑務をこなしていく事が土方の役割です。
主に土を扱う工事を専門に行うことが多いです。
由来
江戸時代の土木業者に対する敬称「土手人足方(どてにんそくがた)」の略称が由来と言われています。略すことで現在の「土方」になったと考えられています。
後に土木・建設作業員の俗称として定着するのですが、土工や木工を明確にせず建設作業員をひとまとめにした蔑称と受け取られることが多くなったため、使用が避けられる傾向にあると言われています。
一部では土方を差別用語とする考えもあることから、「土工」や「土木作業員」と呼称することが無難と言えるでしょう。
仕事内容
冒頭にもありますが、土方は土木工事に従事する労働者のことを指します。
建設現場や道路整備、河川工事などあらゆるケースで以下のような肉体的な業務を行います。
・手押し一輪車による土砂や石材の運搬作業
・コンクリート打設作業
・コンクリート輸送
・アスファルト剥がし作業
・シャベルによる掘削、残土処理
・ブロックの積み上げ
・整備清掃と片付け
・その他
これらの業務は基本的に外仕事のため、天気や季節の影響を強く受けます。夏は暑く、冬は寒いため、暑がり・寒がりの人には辛い仕事と言えるでしょう。
また、土方は基本的に日給月給(日当×出勤日数=月給)であるため、悪天候に見舞われたり等で仕事が休みになると、その分お給料の額が減ることもあります。予め知っておきましょう。
必要な資格
キャリアアップを狙う際や仕事の幅を広げたい時に以下の資格が役立ちます。
・小型車両系建設機械の運転スキル
ブルドーザーやトラクターショベルに乗ることができます。
・車両系建設機械運転スキル
ドラグ・ショベル、ドラグライン、バケット掘削機に乗ることができます。
・締固め用機械操作スキル
ロードローラー、タイヤローラー、コンバインローラーに乗ることができます。
・玉掛けスキル
クレーン、移動式クレーンに乗ることができます。
・クレーン・デリック運転士免許
天井クレーン、橋形クレーンなどに乗ることができます。
土方として最大のお給料を貰うためには、資格を取得して作業能力だけでなく現場管理能力を磨く必要があり、スキルアップ・キャリアアップが欠かせないのです。
鳶職との違い
鳶職と土方は、どちらも建設業の仕事という点では共通していますが、それぞれの仕事内容は異なるものです。
鳶職の基本的な仕事は足場の組立・解体に対して、土方は主に地面に対しての業務となります。つまり業務で取り扱うもの自体が大きく異なります。
※鳶職についてはこちらの記事で詳細を説明しているので、よろしければご覧ください。
ただし、土方は地面(土)を扱う工事の専門家でありながら、作業範囲が広範囲に及ぶため、簡単な足場組みや資材の積込・運搬などをすることによって、鳶職人の補助作業をすることがあるのです。このことから鳶職と土方が混合してしまう恐れがあります。
まとめ
・土方・土工は土木工事に従事する労働者のことで、建設現場での資材運搬や下準備などの仕事を行う。
・「土方」の由来は江戸時代の土木業者の敬称「土手人足方」の略称から来ており、現在は差別用語として避けられる傾向がある。
・仕事内容には土砂運搬、コンクリート作業、アスファルト剥がし、清掃、片付けなどが含まれ、業務のタイミングは天候に左右される。
・スキルアップには、建設機械の運転やクレーン操作など多くの資格が役立つ。
・鳶職とは異なり、足場の組立・解体ではなく、主に地面に関連した仕事を行うが、現場によって混合されて見られることがある。
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