足場材のアンカーとは?種類や役割をご紹介
足場のTIPS
足場材のアンカーとは?種類や役割をご紹介いたします。
目次
アンカーとは?
足場で使用されるアンカーとは、正式名称はアンカーボルトといい、木材や鋼材といった構造部材、足場などを固定するために、コンクリートに埋め込んで使用するボルトのことをいいます。
例えば、足場の固定には、足場用のアンカーと壁つなぎという部品を併用します。
この埋め込んだアンカーが抵抗することによって、コンクリートに取り付けられた足場が、分離・浮遊・移動・転倒することを防ぐ重要な役割をもちます。
また、外壁と足場をアンカーと壁つなぎで固定する「足場用壁つなぎアンカー」は足場が転倒する事故を未然に防ぐために使用されます。
建設工事で使われるアンカーとは
アンカーは種類が豊富なため、一言でアンカーといっても、どのようなアンカーがあるのかを把握することは大変なため、材質や用途など各アンカーの特徴を把握することが大切です。
例えばアンカーには鉄製のもの、ナイロン製のもの、ステンレス製のもの、胴材のものなどがあり、材質によってアンカーの価格帯の違いもありますし、耐久性や耐力性や重さなどの違いも考えられます。
さらに、ネジ径(mm・inch)、全長(mm)、ネジ部有効断面積や、加重性や耐久性によっても違いがあるので、特徴を把握して正しいアンカーを準備しましょう。
内ネジアンカー
コンクリートの表面に突起が出ない状態で、六角ボルトや吊ボルトなどを施行することが可能です。ステンレス製などがあります。
芯棒打ち込み式アンカー
取りつけ対象の上から直接施工ができるタイプになります。ルーティアンカー、ベストアンカー、オールアンカー、タイトアンカー、Cタイプアンカーなどがあります。
ケミカルアンカー(接着系アンカー)
カプセル型の容器の中に接着剤が入っているタイプになります。この接着剤が化学反応を起こすことで、コンクリートなどの基礎となる土台に固定できます。
ボードアンカー
石膏ボードや中空構造壁などに部品を取りつけるときに使われる工具です。スチール製で耐火性に優れているタイプや壁を傷めずに設置できるタイプなど、種類が豊富です。
溶接用アンカー
対象物を溶接で固定するタイプになります。サッシ、シャッター枠などへの取りつけをメインとする他、コンクリートへの固定もできます。ナットで締めることはせず、ヘッド部分を溶接して固定するのが一般的です。
グリップアンカー
コンクリートに埋め込んで使うタイプです。軽天工事や、ダクト吊り用金具の取りつけなどで重宝されます。スチール製やステンレス製、表面に溶融亜鉛メッキが施されたタイプなどがあります。
ALC用アンカー
ALC(軽量気泡コンクリート)板を金具などに取りつけるためアンカーです。強度ごとに使い分けができ、耐候性、耐衝撃性、耐熱性、耐薬品性に優れているタイプもあります。
締めつけアンカー
ネジを締めつける要領でコンクリートに固定するタイプになります。使うときは十分な穴の深さが必要になります。
高機能アンカー
ボルトを回すだけで簡単に施工できるタイプです。下穴への異物混入を防ぐタイプもあり、完成後の仕上がりを美しくできます。
足場用壁つなぎアンカーの打ち込み方法
埋込式アンカー
アンカーのなかでも昔から行われている一般的な方法です。
埋込式のほうが強く固定でき、安全性も高くなります。
ただし、埋込式のほうが設置するのに技術が必要になるので、このやり方ができる業者は限られてしまいます。
打込式アンカー
施工アンカーとも呼ばれる方法になり、コンクリートの基板を作ってから適正な強度になったのを確認して、アンカーを打ち込む方法になります。
強度が12Mpaのものでないと打込みをしてはいけない決まりがあります。
下穴を開けてからコンクリートドリルやハンマードリルを使って規定の深さを超える穴を開けていきます。切粉を取り除いて施工は完成です。
材料が簡単に集められる反面、しっかりとしたアンカー選びも必要になります。
どちらのアンカーのほうが適しているのかも考え、選ぶ必要があります。
また、ねじ込み式で施工が簡単にできるものもあります。
アンカーの上からコンクリートなどを固めてしまうので、アンカーを取り除く際は別の専用の工具が必要になることもあります。
ねじ込み式になると穴の補修が簡単にできること、撤去などの手間も少なくなります。
足場つなぎの金具が全部入っていることを再度確認もできる良さもあります。
まとめ
アンカーは、種類によって材質・用途・使用方法が異なるため、事前の選定が非常に重要になります。
アンカーの打ち込み方法には、埋め込みタイプと施工タイプがあり、それぞれ工法が異なります。施工後に取り外すかどうかも考慮して施工方法を判断しましょう。
また、建設工事などで多く発生すの足場の転倒事故は、足場と建物本体をしっかりと固定せずに作業を進めて発生することがほとんどです。
足場は本来不安定なものだという認識をしっかりと持ち、アンカーを使ってしっかりと固定することが大切です。
足場倒壊による事故防止、安心・安全な職場環境づくりのため、適切な選定を目指しましょう。
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