足場の機材を使った棚「いらないもの物流センター」の場合
ASNOVAの取組
リサイクルイベントにて、足場の機材で制作した棚を使用しました。
2023年6月2日(金)に大阪グランフロント開催された「いらないもの物流センター」のイベントに参加しました。イベントに向けての裏話や実際にイベントで使用した弊社足場機材を使った棚と台車の作り方について紹介します。これから、イベントやテナント、DIY等で足場機材を使って棚や台車を組んでみたいと思っている方は是非、参考にしてください。
※イベントへの想いなど詳細についてはASNOVA公式オウンドメディア 「カケルバ」をご覧ください。https://www.asnova.co.jp/kakeruba/20230630.html
当初のイメージ
2015年に行われた「いらないものガチャ」で巨大ガチャを回して物々交換するリサイクルイベントがかなり盛況だったそうです。「今回はもっと大規模なもので面白いイベントにしたい!」というデザイナーさんの熱い想いに、弊社でも当初は荷揚げ機(ランディングボックス)などを使用した大掛かりな足場を検討していました。しかし、他の催し物やグランフロント側のテナントとの関係上、今回は巨大な足場を設置するのが難しくなり、次の構想へ移ります。
ミニチュア足場を使った当初のイメージ。お手製の荷揚げ機が可愛いですね。
イメージ図~数量割り出し~仮組まで
今回は仮設足場を物流センターに見立てた「いらないもの物流センター」というリサイクルイベントに決定し、誰かの”いらないもの”を保管する什器(棚)を足場の機材で制作することになりました。会場のスペースと高さ、段ボールを載せるサイズなどに合う棚のイメージを決めて、イメージ図に起こしていきます。それを基に機材の数量を割出し、事前にセンターにて仮組作業を行いました。
● 7列28段の足場の棚のイメージ図 ●
イメージ図通りに足場の棚が出来上がりました。踏板4018(400幅×1.8m)が横に7枚、その間に支柱があるので、全長約12.8m!思ったより長いですね!!
最終的に会場のスペースなどから5列20段の棚で約9mの長さに決定!今回のイベントはリサイクルイベントなので、機材は新材ではなく、弊社もリユースを意識して、レンタル材を使用しました。
● 5列20段の足場の棚と台車のイメージ図 ●
■ 台車の作り方 ■
普通の台車で重たい機材を運ぶには何回も往復しなくてはいけないので、今回は台車も足場の機材で作ることにしました。踏板は棚の一部になるので、不要な時は解体し、小さくすることができます。
台車の作り方は、まずジャッキ付き車輪に1個につき、支柱900を1本ずつ差します。次に支柱2本の長手方向のそれぞれ上下2か所のコマ(ポケット)に手摺1800(計4本)のくさびを緊結します。横方向の下のコマに手摺900(計2本)のくさびを緊結し、左右の手摺900に踏板4018を2枚はめ込めば完成です。
※支柱に手摺を差し込む時はコマに段差があるかを確認してください。もし、高ゴマ、低ゴマで段差がある時に左右や上下で違うコマに手摺を緊結してしまうと、きちんと組み上がりませんので、差し込む際にコマの高さが均一になるように注意してください。
台車用 機材詳細 | |
品名 | 数量 |
支柱900 | 4 |
手摺1800 | 4 |
手摺900 | 2 |
踏板4018(棚の最後に使用) | 2 |
ジャッキ付き車輪150D | 4 |
台車が完成するとこのような形になります。今回は踏板4018×18枚(約250kg)を一気に運び、残りの機材を載せて2回で搬入しました。
■ 棚の作り方 ■
床を傷つけない様にパイプジャッキにプラスチックのアンダーベースをはめてから立てます。支柱1800を2列(左右に2本)×6本を差して、5列の空間を作り、支柱の一番下の外側のコマにそれぞれ左右対称に手摺1800を5本緊結していきます。支柱の内側のコマの4か所×6に腕木となる手摺600を緊結していき、腕木と腕木の間に、踏板4018を20枚はめ込めば棚の完成です。(最後の2枚は台車の踏板を使用)
棚用 機材詳細 | |
品名 | 数量 |
支柱1800 | 12 |
手摺1800 | 10 |
手摺600 | 24 |
踏板4018 | 20 |
パイプジャッキ | 12 |
アンダーベース(プラスチック) | 12 |
足場の棚が完成しました。見た感じはいわゆるスチールラックです。使い方によってはブティックや屋外、自宅でも使えそうですね。小さなサイズや多様な足場の機材を使ったり、アイデア一つで組み替え自由です。
イベント当日の様子
少し、イベント当日の様子についても追記します。完成した足場の棚に番号が振られ、誰かの”いらないもの”が置かれました。棚の上では、新しい持ち主が現れるのを今か今かと待っています。
当日は朝から雨がたくさん降っていましたが、約50人の方が参加され、各々が持ってきた”いらないもの”との交換で、廃材で作ったガチャをペットボトルの蓋コインで回します。ガチャガチャから出た番号の棚まではアバターナビゲーターの『AVACOM』ちゃんが案内してくれます。そうやって、また別の誰かの”いらないもの”をピックアップして、皆さん笑顔で帰っていかれました。中には昔のレコードや蚊帳など色々なものがあったそうで、たった1日のイベントでしたが、盛況に終了しました。余談ですが、足場の棚の施工と解体はイベント前後の夜中に安全的に作業を行いました。
イベントアイテム(おまけ)
ちょっと弊社を知ってもらおうと遊び心でこんなのも作ってみました。1つのカバンを加工して作ったリサイクルのポシェットはイベントスタッフが工具やペットボトルなどを入れて下げていました。
受付の横に置いてもらったフィギュアケースに入ったミニチュアのASNOVA足場。イベントに来られたお子さんがこの足場を食い入るようにじーっと見ていたそうで、その後、実際に足場の棚にも触れてもらいました。大きくなったらぜひとも我が社にも関心をお寄せください。
「カセツ」の可能性を広げるASNOVA
弊社はこれからも足場の通常の役割だけに特化するのではなく、足場などの仮設機材の可能性を最大限に活かして「カセツ」のイメージをどんどん広げていく予定です。足場を使ったイベント、リユース関連などなど面白いことがあれば情報を発信していきます。もし、こういったイベントなどを企画してみたい、こういうものを足場の機材で作ってみたいという案件などがございましたら、是非弊社までお問い合わせください。
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