足場材の単管クランプとは?役割や種類などについてご紹介
足場のTIPS
足場材の単管クランプとは?役割や種類などについてご紹介いたします
今回は仮設資材の単管クランプについてご紹介いたします。
単管パイプを使って足場を設置する時に使用するクランプを単管クランプといいます。
単管クランプは、単管パイプを緊結する際に使用する、柱を入れる穴と、締め付け用のナットがついているもので、鉄鋼用や木工用の単管クランプがあります。
今回は建設現場などで使用される足場材のクランプとは何か、役割や種類について詳しくご紹介いたします。
目次
足場材の単管クランプとは?
単管クランプとは、単管を交差あるいは並行して緊結するときに使用する緊結金具です。一般的に単管クランプの締め付けには、インパクトドライバーやラチェットレンチが使用されます。さらに最後の締め付けとしてトルクレンチを使用する場合もあります。よっぽど締め忘れなければクランプの緩みは生じるものではないですが、心配な方は念の為にトルクレンチで最終確認しましょう。
大まかには、単管クランプの用途としては鉄鋼用や木工用、色は金色や銀色のもので大別されますが、単管パイプの規格に合わせて様々な種類のクランプがあります。
様々な形状の足場の骨組みの補強、安全を確保するためにも、どのような単管クランプがあるのか把握しておきましょう。
足場材の単管クランプの種類
単管クランプの種類と単管クランプをつなぐ時に必要な工具についてご紹介します。
直交型クランプ(直角に固定する)
最もよく使用されるクランプで、直交する鋼管の緊結のみに用いるもので鋼管の交差角度を90度に保持させる構造となっています。
角度が固定されているクランプなので「直角をキープできること」と「強度が強いこと」が特徴です。
引張強度は1500kg以上、許容荷重は500kgとなっており、非常に強固ですが、クランプ1個あたりの強度以前に1スパンあたりの積載荷重が400kgと規制がされています。
自在型クランプ(好きな角度で固定する)
自在クランプは、2つのクランプの継ぎ目が動くようになっていて、交差する2本の鋼管を自由な角度で緊結することができます。
継ぎ目が動くことはメリットである一方、「決めた角度に固定することはできないこと」と「許容耐力が直交クランプに比べて弱い」のが特徴と言えます。
引張強度は1000kg以上、許容荷重は350kgとなっていますが、基本的に自在型クランプを用いる時は直交クランプのみでは強度が足りない場合に足場を補強するというケースで使用されることも多いです。そのため、角度に問題が無い場合は直交型クランプがメインに使用されます。
好きな角度で緊結できるため自在型クランプだけで十分と思うかもしれませんが、強度に注意して直交型クランプとあわせて施工する必要があります。
3連クランプ(直交・自在)
3連クランプは、その名の通りクランプが3つ連結されている3本の管の交差緊結に用いる場合のクランプです。通常の単管クランプと同様に直交タイプと自在タイプがあります。
垂木止めクランプ(直交・平行・自在)
垂木止めクランプは、単管パイプと垂木(木材)を固定するクランプです。
垂木を90度に固定する「直交」や、横並びに固定する「平行」、角度を自在に調節できる「自在型」と様々な種類があり、他のクランプと同じく自在型垂木クランプよりも直交型クランプの方が強度が高いです。
垂木とクランプは、クランプのネジ穴にビスを打つことで固定します。
そのため、垂木のサイズを問わずしっかりと固定できるので、骨組みに木材を固定したい場合は垂木クランプを使うととても便利です。
板止めクランプ(直交・平行・コーナー型)
板止めクランプは板を挟み込むように、留め金がコの字型になっているクランプです。
板材にはコンパネなどで用いられることの多い12mm厚の板を使用し、挟み込むようにして固定します。
ラチェットレンチ(工具)
ラチェットレンチは、単管クランプで単管パイプを使った足場を組み立てる場合に使用される工具です。
ラチェットレンチは、ボルトやナットを締めたり緩めたりする際に特定方向にのみ回転するような構造になっています。
クランプを締め付ける時に使いたい場合は17×21のサイズを購入しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?クランプとは何か、役割や種類について詳しくご紹介いたしました。
改めて単管クランプのおさらいをしておきます。
単管クランプとは、単管を交差あるいは並行して緊結するときに使用する緊結金具です。
クランプには以下のような種類があります。
- 直交型クランプ(直角に固定する)
- 自在型クランプ(好きな角度で固定する)
- 3連クランプ(直交・自在)
- 垂木止めクランプ(直交・平行・自在)
- 板止めクランプ(直交・平行・コーナー型)
- ラチェットレンチ(工具)
ASNOVA編集部からのコメント
クランプは電解(クロム)メッキでできています。サビてしまうとクランプ自体の強度が落ちてしまうため、全体をローバルなどの常温亜鉛メッキ塗料(別名ジンクリッチ塗料)を使用するのが望ましいです。傷がついたりすると鉄が急速にサビてしまうため、普段からまめに手入れし取り扱いには注意が必要です!
#単管クランプ #単管パイプ #直交型クランプ #自在型クランプ #3連クランプ #垂木止めクランプ #板止めクランプ #ラチェットレンチ